パソコンのリカバリーって何?
リカバリーにはいくつか種類があって、まずはリセットについて見ていきましょう。
リセットはパソコンを使い始めの状態に戻す作業のことを言います。
別の言い方では初期化とも表現されやすいです。
私たちがパソコンを買った時は当然ながら何のデータも入っていません。
WindowsやMacといったパソコンを立ち上げるためのOSが搭載されているだけで、文書ファイルや音楽ファイルといったものは入っていないのです。
そうしたまっさらな状態にパソコンを戻すことをリセットと言います。
そのほか、システムの復元作業もリカバリーの一種です。
たとえば、重要なファイルを誤って削除してしまったとしましょう。
削除から時間が経っていなければ、復元することによってファイルが保存されていた状態に戻すことができるかもしれません。
また、ファイルを消さずにOSの再インストールをすることをリフレッシュと言いますが、これもリカバリーに属します。
パソコンのリカバリーはどんな時にやるべき?
では、こうしたリカバリーによって何ができるのでしょうか。
基本的にパソコンはファイルを保存するたびやソフトをインストールするたびに負担がかかります。
ストレージに多くのファイルを納めておけばハードディスクは常に動かなければいけません。
パソコンを立ち上げるたびにさまざまなプログラムが起動すれば、CPUやメモリにも負担がかかるでしょう。
こうした負担のかかった状態が長く続けば、パソコンの挙動は自然と遅くなっていきます。
私たち人間もたくさんの仕事をこなさなければいけない時は、頭がパンクしそうになるものです。
パソコンもこれと同じようにたくさんの情報を整理しなければいけないので、処理が遅くなっていってしまいます。
そこで、リカバリーすることによって、パソコンを負担からいったん解放してあげられるのです。
リカバリーしたパソコンは不要なファイルやプログラムがなくなっているので、改めて高いパフォーマンスを取り戻すことができるでしょう。
リカバリーのメリットって?
先ほども話したように、リカバリーのメリットはパソコンのパフォーマンスを元に戻せることにあります。
また、それだけでなくパソコンを危険な状態から救うこともできるのです。
たとえば、パソコンがウイルスに感染したとしましょう。
ウイルスの種類によっては個人情報を盗み出すものもあるので、放置していてはいけません。
とはいえ、コンピュータウイルスは巧みに作られたものですから、どのファイルが問題でパソコンに異常が起きているかは一般人に見抜くのは大変です。
そうなった時はリカバリーを試してみましょう。
パソコンを初期状態に戻せば当然ウイルスプログラムもなくなっているので、安全にパソコンを使うことができます。
リカバリーのデメリットは?
このように、メリットの多いリカバリーではありますが、注意しておきたいポイントもいくつかあります。
まず、リセットすると、それまで保存していたファイルまで消えてしまうことは見逃せません。
初期状態に戻すということは、それまでの利用記録をすべて消すということを意味します。
趣味でパソコンを使っている分には問題ないかもしれませんが、仕事の一環でパソコンを使っているという方にとっては無視できないことでしょう。
ウイルスに感染したならともかく、最近パソコンの挙動が遅いからリセットしようと安易に決断するのは望ましくありません。
そのほか、リセットや復元作業といったリカバリーは思いのほか時間がかかるということも押さえておきましょう。
パソコンの種類にもよりますが、短くても2時間、長ければ1日かけてようやくリカバリーが終わるという製品も珍しくありません。
なぜかといえば、ファイルをすべて消したり、あるいはもともと使っていた状態に戻したりすることは、とても時間がかかる作業だからです。
当然ながら、その間パソコンは使えなくなってしまいます。
たとえば、もしリカバリーしている間にパソコンに重要なメールが届いていたとしたら、それを開くことはできなくなってしまうのです。
最近ではスマホやタブレットが普及しているので、パソコン一台だけで連絡を取り合っているという人は少なくなっているでしょう。
とはいえ、パソコンで重要な仕事をしている人はくれぐれも注意しなければいけません。
リカバリーの前にするべきことは?
リカバリーは、場合によってはすべてのファイルを消す作業でもあります。
そのため、大事なファイルはあらかじめほかの記憶媒体に移行しておくようにしましょう。
最近ではパソコンのストレージ並みに大容量のUSBメモリも発売されています。
これを買えば、どのファイルを移すべきか、どのファイルを消すべきかわからないということもないです。
とはいえ、何もかも移せば良いというものでもありません。
一見なんでもないようなファイルがウイルスの原因になっていることもあるのです。
そうすると、初期化したはいいものの、ファイルを移し直した瞬間にまたウイルス感染したということになりかねません。
ファイルの選別作業にはくれぐれも注意しましょう。
そのほか、リカバリーは長時間にわたって行われる作業です。
デスクトップパソコンなら心配はありませんが、ノートパソコンの場合はあらかじめバッテリーを充電し、長時間の作業にも耐えられる状況を作っておきましょう。
また、USBに接続している機器はすべて外しましょう。
たとえば、USBメモリを付けっぱなしでリカバリーを行うと、USBメモリの故障の原因にもなりかねません。
そうなると、バックアップを取ったはずなのにファイルがすべて壊れて使い物にならなくなったということになるので忘れないようにしてください。
パスワードやメールアドレスのメモなども忘れないように!
サイトのログインを行う際にはIDやパスワードを入力しなければいけません。
最近ではこのIDやパスワードをブラウザの設定で保存できる機能が出てきました。
これによっていちいちパスワードをメモせずとも気軽にログインできるようになったのです。
とはいえ、こうしたIDやパスワードは初期化したらリセットされます。
そのため、パソコンを再起動したらログインできなくなったということになりかねません。
もちろん、サイトによってはパスワードを忘れた時の対処としてパスワードを再設定できますが、初期化する前にあらかじめメモするのを忘れないようにしましょう。
VAIOをリカバリーするにはどうしたらいい?
パソコンの種類によってリカバリー方法は異なります。
また、OSの種類によっても操作が変わってくるので注意しなくてはいけません。
今回は、日本でよく知られるVAIOのリカバリー方法について見ていきましょう。
Windows 10の場合、まず左下のWindowマークを左クリックしましょう。
すると、左側のタブに歯車のマーク「設定」が出てきますので左クリックします。
設定画面が開くと一番下に「更新とセキュリティ」という文字が出てくるので、ここを左クリックしてください。
「更新とセキュリティ」画面が出てきたら、左のタブの5番目に「回復」という文字が表示されるので、そこを左クリックしましょう。
すると、「このPCを初期状態に戻す」という文字が出てくるため、「開始する」ボタンをクリックしてください。
その後で「個人用ファイルを保持する」と「すべてのファイルを削除する」という選択肢が表示されています。
あらかじめファイルを保存している方は「すべてのファイルを削除する」を選択しても構いません。
もし不安な方は「個人用ファイルを保持する」を選択しましょう。
そして、最後に「このPCをリセットする準備ができました」という文章が出てくるので、「リセット」ボタンをクリックください。
こうすれば、リセット画面が表示され、後はパソコンがプログラムやファイルを消してくれるのを待つのみです。
古いVAIOには「ASSIST」ボタンという便利機能がある!
先ほど紹介してきたのは、最新のVAIOのリカバリー方法です。
ちなみに、2014年以前のVAIOには「ASSIST」という文字が書かれたキーが存在していました。
実は、それを使うともっと簡単にリカバリーすることができるのです。
もしこのASSISTキーが搭載されたVAIOを使っているという方はこちらの方法を利用してみると良いでしょう。
ASSISTキーを押すと「VAIO Care」という画面が表示されますので、そこから「トラブルシューティング」をクリックしてください。
そして、「VAIOのリカバリー機能」を選択し、さらに「リカバリーウィザード開始」を選択しましょう。
こうすればすぐにリカバリーが開始されます。
リカバリーでお悩みの際はファストPCリペアにご相談ください
今回紹介したリカバリーは、パソコンにあまり詳しくない人でもできる方法です。
手順さえ間違わなければ誰でも問題なくリカバリーを行えるでしょう。
とはいえ、パソコンを初期化してすべてのファイルを消してしまうというのはリスクが伴います。
仮に失敗したら、パソコンは初期化できたけれど、大事なファイルがなくなってしまう可能性もあるでしょう。
それどころか、パソコンが二度と起動しないことだってあるかもしれません。
もしリカバリー失敗しないかどうか不安だという場合は遠慮なく当店にご相談ください。
正しい手順でリカバリーを行いますので、大事なファイルを削除するようなことはありません。
また、場合によっては初期化せずとも修理できるタイプのトラブルもあるので、まずはお気軽にフリーダイヤルよりご相談ください。
VAIOパソコンのリカバリー事例
ファストPCリペアでは様々なご相談・ご依頼をいただいており、作業の中でVAIOのパソコンをリカバリーさせていただいた事例もあります。
今回はその中から一部の事例を抜粋しご紹介します。
リカバリー事例1
こちらはアップデートがインストールできずリカバリー作業を行った事例です。
Windows 10のアップデートが最新でなかったため、リカバリー後にWindowsアップデートで最新の状態(Version 1803)へ更新することとなりました。
事例の紹介は以下のページからご確認いただけます。
事例:埼玉県さいたま市浦和区 ノートパソコンのアップデートがインストールできない/ソニー(VAIO) Windows 10
リカバリー事例2
こちらの事例のお客様はパソコンに迷惑ソフトが混入し、それによりシステム不良が発生していたためリカバリーを実施しました。
データをバックアップすることでデータの損失を防ぎ、リカバリー後は新しいOSとセキュリティソフトのインストール作業を対応しております。
事例の詳細は以下のページからご確認いただけます。
事例:福岡県福岡市博多区 ノートパソコンにメッセージが表示される/ソニー(VAIO) Windows 10
リカバリー事例3
こちらは初期化ができないということでお客様からご相談をいただいた事例です。
診断を行ったところ、ドライブがロックされているためリフレッシュ等の操作ができないことが確認できました。
お客様から動作が遅くなっているとお伺いしましたのでSSDへ換装することをご提案させていただき、リカバリー作業とともに対応いたしました。
事例の詳細は以下のページからご確認いただけます。
事例:神奈川県相模原市 ノートパソコンの初期化が出来ない/ソニー(VAIO) Windows 8.1/8
リカバリー作業の前にはデータのバックアップをしっかりとっておかないと今まで保存してきたデータがすべて消えてしまうことがあります。
しかし、不具合の原因となっているデータまで一緒にバックアップを取ってしまうと一向に症状は改善しません。
もしパソコンの不具合等でお悩みの場合は、パソコン修理のプロであるファストPCリペアにお気軽にご相談ください。