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DELLのパソコンを工場出荷状態に初期化する方法を解説

更新日:2022年4月28日
不具合の解消などを目的として、DELLパソコンの初期化を実施する場合は、慎重に事前準備をする必要があります。ここで紹介する事前準備をするだけで、大切なデータを守り、安全に初期化を終了することができます。Windows 10のパソコンの初期化をするいくつかの方法に加えて、事前に準備しておくべきことや注意点、初期化後のセキュリティ対策までをご紹介します。
この記事の監修者
監修者:西村 敏正
西村 敏正日本PCサービス株式会社カスタマーサービス部 部長 兼 NPO法人ⅠT整備士協会 理事
2005年4月、日本PCサービス株式会社に入社。関西圏を中心に年間1,000件以上のパソコン修理などデジタルトラブル対応を6年間実施。
その後、会員サポート事業の責任者として全国からの様々なIoT機器サポート対応を行うコンタクトセンター事業の立ち上げと運営に従事し、デジタル機器サポートのスキーム構築にも9年間携わる。
また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として、中小企業のDX化を促進するため法人向けの新たな資格制度を構築。
保有資格:パソコン整備士検定/社内IT整備士検定/デジタル庁 デジタル推進委員
目次 [非表示]
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DELLのパソコンを初期化する際の事前準備

DELLのパソコンを初期化する前に、事前に行う準備があります。 この事前準備を行うことによって、大切なデータを守りながら、安全に初期化を行うことができます。

データのバックアップ

初期化を実行する前に、データのバックアップを取っておきましょう。 パソコンの初期化には、「全て削除する」方法と、「個人用ファイルを保持する」方法の2つあります。「全て削除する」方法で初期化した際は、パソコン内にある全てのデータが削除されます。

「個人用ファイルを保持する」方法でパソコンを初期化した場合でも、予期していなかったファイルが削除されている可能性もあるため、初期化を行う場合はデータのバックアップを取得することをおすすめします。

バックアップを取らずに初期化を実行し、万が一データが削除されてしまった場合、データの復元は難しいです。

そして、復元にも時間や手間がかかります。 バックアップの際は、必ずパソコン本体から切り離して置ける外付けのものを利用するようにしましょう。 以下は外付けHDDでWindows 10のバックアップを取得する方法です。

外付けHDD利用時のWindowsバックアップ方法
  1. Windowsロゴ(スタート)をクリックします
  2. 「Windowsシステムツール」をクリックします
  3. Windowsシステムツールメニュー内の「コントロールパネル」をクリックします
  4. コントロールパネル内の「システムとセキュリティ」をクリックしますします
  5. 「バックアップと復元」をクリック
  6. バックアップと復元ウィンドウ内の「バックアップの設定」をクリックします
  7. バックアップ先に、接続している外付けHDDを選択して「次へ」をクリックします
  8. 「バックアップの対象」が表示されたら、「自動選択(推奨)」と「自分で選択する」のどちらかを選択 します ※ここでは「自動選択(推奨)」を選択して進めます。
  9. 「バックアップ設定の確認」が表示され、「スケジュールの変更」をクリックすると、バックアップを取得するスケジュールの変更が可能です。今すぐにバックアップを開始したい場合は、「今すぐバックアップ」をクリックします。

Windows Updateの実行

パソコンを初期化する前には、Windows Updateを実行して、Windows 10のバージョンを最新状態にしておきましょう。

もし最新ではない状態で初期化してしまうと、初期化の実施中にエラーが起きる可能性があるからです。途中でエラーが発生してしまうと、時間と労力を消費してしまうため、対策できることは事前に対策しておくことをおすすめします。

Windowsのアップデートは、自動更新と手動更新の設定があります。手動更新の設定になっている場合は、自分でアップデートを確認して、更新する必要があります。 自分のパソコンのWindowsが最新であるかどうかを確認するためには、以下のように確認します。

Windows 10が最新かどうかを確認する方法
  1. Windows (スタート)ボタンをクリックします
  2. 左側にある歯車アイコンの「設定」をクリックします
  3. 「更新とセキュリティ」の項目をクリックします
  4. 「Windows Update」のウィンドウが開き、最新バージョンなのかを確認できます。もし、最新でなかった場合はここから更新することができます。

周辺機器の取り外し

パソコンの初期化時は、USBメモリなどの周辺機器は取り外しておきましょう。 周辺機器を接続したまま初期化をすると、デバイスドライバーで何かしらの問題が起こる恐れがあるためです。USBメモリのほか、プリンター、スピーカーHDDなどです。

ただし、マウスやキーボードはそのままでも問題ありません。

電源に接続

パソコンの初期化作業には、完了までに数時間かかることが多いため、パソコンは電源に接続して初期化するようにしましょう。

万が一、初期化の途中でパソコンの電源が落ちてしまうと、初期化は失敗してしまうので注意が必要です。

特にノートパソコンは、バッテリーではなくACアダプターを利用して電源を供給するようにしてください。 他にも、パソコンの差し込み口やコンセント差し込み口の緩みにも注意しましょう。

初期化にかかる時間

パソコンの初期化にかかる時間は、30分〜1時間程度です。ただし、パソコンやディスクの性能、容量などによって変わります。もし、初期化する際にドライブのクリーニングも指定した場合は、初期化に30分〜1時間に加えて、初期設定に数十分を要します。

そのため、時間に余裕がある際に、初期化するようにしましょう。

DELLのパソコンを初期化する2つの方法

DELLのパソコンを初期化する方法には2つあります。 1つ目は、DELLの「SupportAssist OS Recovery」機能を使用する方法、2つ目はWindows 10の回復機能を使用する方法です。

方法1:DELLの「SupportAssist OS Recovery」機能を使用する

一つ目は、「SupportAssist OS Recovery」機能を使用する方法です。 「SupportAssist OS Recovery」とは、コンピュータのOSの起動前に発生する可能性がある問題を診断及びトラブルシューティングするためのツールで構成されたリカバリ環境です。

比較的新しい型のパソコンにはこの「SupportAssist OS Recovery」機能が搭載されていることが多く、出荷時に搭載されているアプリケーションやソフトウェアも含めたシステムドライブを全て初期化することができます。 個人のデータも全て初期化されてしまうため、事前にデータのバックアップを取ることをおすすめします。

SupportAssist OS Recoveryを使用した場合の初期化方法
  1. パソコンが起動している場合は、パソコンの電源を落とします。
  2. 電源ボタンを押下して、パソコンの電源を入れて、DELLのロゴ画面で「F12」キーを連打します。
  3. ワンタイムブートメニューが表示されます。
  4. 「SupportAssist OS Recovery」を選択して起動します。※操作はキーボードの「↑」「↓」「Enter」「Esc」で行います。
  5. 「 SupportAssist OS Recovery 」が起動します。
  6. 「システムの復元」を選択します。
  7. システムの復元に関する説明を確認し、「今すぐ復元」を選択します。
  8. 「工場出荷時のイメージの復元」が表示されたら、内容を確認して「次へ」を選択します。
  9. 「ファイルをバックアップしますか?」が表示されたら「バックアップ」または「スキップ」を選択します。※今回は、事前にバックアップしているという前提で進めるため「スキップ」を選択します。バックアップを取得していないのに、スキップを選択した場合は、全てのデータが失われる旨の確認画面が表示されます。
  10. データ損失に関する警告画面が表示されるため、内容を確認し、初期化を行う理由を選択して「次へ」を選択します。
  11. 初期化が実行されて、実行の進捗を示すバーが表示されます。
  12. 初期化が完了したら、「再起動」を選択して続行します。
  13. 再起動後、Windowsのセットアップ画面が表示されます。

方法2:Windows 10の回復機能を使用する

二つ目は、Windows 10の回復機能を使用する方法です。Windows 10には、更新とセキュリティという項目が標準で搭載されており、それを使用することにより、DELLのパソコンを初期化できます。 リカバリーディスクを使用する際と同じで、個人データを保存したまま初期化することも可能です。

Windows 10の回復機能を使用した初期化方法
  1. Windows(スタート)ボタンをクリックします
  2. 「更新とセキュリティ」をクリックします
  3. 左側の一覧の中から「回復」をクリックします
  4. 「このPCを初期状態に戻す」にある「開始する」をクリックします
  5. 再設定画面が表示されたことが確認できたら、「個人用ファイルを保持する」または「全て削除する」をクリックします。※どちらを選択する場合も、事前にバックアップを取得しておきましょう。
  6. 現在の初期化設定を変更する場合は、「設定の変更」を選択し、付属しているアプリと設定を復元する場合は「オン」、しない場合は「オフ」を設定し、「確認」をクリックします
  7. 元の画面に戻ったら「次へ」をクリックし、「このPCをリセットする準備ができました」と表示されたら、「リセット」をクリックして初期化を開始します。

初期化が終わったらセキュリティ対策をする

ここまで、パソコンの初期化の方法や事前準備について紹介してきました。 パソコンの初期化自体はどんどん簡略化されており、パソコンにそこまで詳しくない方でも実施できるようになってきています。ただし、想定しないトラブルが発生する可能性は存在するため、気が抜けません。

パソコンの初期化は、時間に余裕があるとき、かつ、慎重に準備した上で実行するようにしましょう。

パソコンの初期化が終了すれば、パソコンは出荷状態となります。OSのバージョンも出荷時に戻っているので、脆弱性が非常に高いです。 すぐにそのまま使い始めるのではなく、セキュリティ対策を行いましょう。

セキュリティ対策とは、最新のWindowsにアップデートすること、ウイルスセキュリティソフトの再インストールなどです。 それが終わったら、初期化前に取得しておいたバックアップをパソコンに導入していくようにしましょう。

また、初期化が正常に終了せず、失敗する場合は、以下のような原因がある可能性があります。原因に気をつけながら初期化方法を試してみることをおすすめします。それでも解決しない場合は、専門の修理業者へ依頼することも検討しましょう。

初期化が失敗する際の考えられる原因
  • 出荷時のイメージなど、初期化に必要なデータが破損している
  • 十分な空き容量がない
  • 周辺機器やセキュリティソフトの阻害

ファストPCリペアでは、上記のようなパソコンのお悩みを年中無休で受け付けています。

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