NECパソコンが黒い画面になりカーソルだけ表示される原因
パソコンを起動する時や捜査している際、突然画面が真っ暗になってしまった場合、まずはその原因を見つけることが大切です。 ここでは黒い画面になりカーソルだけ表示される主な原因についてご紹介します。
パソコンの誤動作
「パソコンの画面が急に真っ暗になった」「起動してすぐ黒い画面が表示された」などの現象が起こった際にまず原因として考えられるのが、パソコンの誤動作です。 そもそもパソコンが誤動作をしてしまう要因は、主にパソコン内部に電気や熱が溜まってしまうことにあります。
パソコンは多くの電力が使われるため、本体内部に帯電してしまうことがあります。 またディスプレイやスキャナーなどの周辺機器を多く繋げていると、その分多くの電力・バッテリーを使うことに繋がり、更なる帯電によって誤動作を招くこともあるでしょう。
パソコンが稼働することにより電気だけでなく同時に熱も発生します。 パソコンには熱を放出できるファンなどが付いていますが、室内が暑かったり、換気口周辺が塞がっていたりするなど熱の放出がままならなくなると、熱暴走を起こしかねません。
誤動作を起こさないためにも、パソコンが熱を溜め込まないよう気を付けましょう。
システムファイルが破損している
パソコンに何かしらのトラブルが起きてしまう時は、システムファイルが破損している可能性があります。 システムファイルはWindowsのOSを動かすために必須なソフトウェアのことを指します。 システムファイルが破損してしまう原因は主に2つあげられます。
1つめは「コンピューターウィルス感染」です。 コンピューターウィルスに感染してしまう経路としては、「見覚えのないメールの添付ファイルを開いてしまった」「インストールしたソフトにウィルスが潜んでいた」などが考えられます。
気づかぬうちにパソコンがウィルスに感染しており、黒い画面にカーソルだけ表示される現象からウィルス感染の事実に気づく、といったことも起こりうる話といえます。 2つめは「ハードディスク(HDD)の老朽化」です。
何年もパソコンを使っていると、ハードディスクも当たり前ではありますが劣化していきます。 ディスクが劣化することにより強制シャットダウンやフリーズなど、さまざまな誤作動が起こることもあり、そのなかのひとつとして「黒い画面になりカーソルのみが表示される」といった現象があります。
このようにパソコンの画面が黒くなりカーソルのみが表示された場合は、システムファイルの破損も原因として大いに考えられます。
ウィルス対策ソフトやドライバーの更新に失敗した
パソコン本体に原因が見出せないときは、ウィルス対策ソフトやドライバーの更新が正常に行われなかった可能性を探りましょう。
ウィルス対策ソフトやドライバーの更新を行っている最中に充電不足や停電など、予期せぬ理由でパソコンの電源が落ちてしまった場合、更新作業が失敗し、システムにトラブルが起きてしまうことがあります。
ドライバーの更新内容にはグラフィックドライバーの更新も含まれている時がありますが、黒い画面でカーソルのみが表示される現象が起きるのは、グラフィックドライバーの更新に失敗している可能性が考えられます。
互換性の無いデバイスを使用している
パソコンと互換性が無いデバイスを使用した際にも、黒い画面でカーソルのみが表示されてしまうことがあります。
「古くなったマウスを新しいものに買い替えた」「新たにディスプレイを購入し接続した」「ハードディスクの容量が少なくなったのでサブハードディスクを追加した」など、新たなデバイスを導入している場合、これらが影響してパソコンに不具合を起こしている可能性が疑われます。
互換性がないデバイスは使えないことが多いですが、中には使えてもこのように何かしらのエラーを起こしてしまう要因となりかねません。
不具合を起こさないためにも、パソコンに新たな周辺機器を繋げたり、ソフトウェアを導入するときには、パソコンとの互換性をきちんと確認する必要があるといえるでしょう。
パソコン起動に時間を要している
パソコンが古かったり回線に負荷がかかっているなどが要因で、パソコン自体の起動に時間がかかってしまっていることも原因のひとつとして考えられます。
特にアップデートなど更新作業をした後は、パソコンの性能によって起動がかなり遅くなることがあるので、覚えておきたいポイントです。
黒い画面でカーソルのみ表示されている時に、パソコンが起動中なのかエラーが起きているのか判断した場合は、電源ランプもしくはアクセスランプに注目しましょう。
ランプがチカチカと点滅を繰り返していたならば、起動に時間を要しておりまだパソコンが立ち上がっていないため、しばらくそのまま様子をみてください。 もし点滅していなければ、他の原因を考えてみましょう。
【初級編】NECパソコンが黒い画面になりカーソルだけ表示されるときの対処法
実際、黒い画面でカーソルのみ表示されてしまった場合、どのような対処法があるのでしょうか。 ここでは対処法のなかでも簡単な方法を抜粋して5つご紹介します。 トラブルが起きた時の参考にしてください。
再起動が可能な場合|再起動
黒い画面でカーソルしか表示されていなくても、再起動ができる場合があります。 再起動をかけるときには、「Windowsアップデート直後ではないか」「アクセスランプが点滅していないか、点灯していないか」を確認してから行いましょう。
もしこれらが当てはまる場合は、パソコン内部のデータに影響が及ぶ可能性があることを念頭に置いておいてください。 再起動の方法は2つあります。
- 「Ctrl」「Alt」「Delete」キーを同時長押し
- 画面が切り替わり表示された「電源マーク」にカーソルを合わせクリック
- 出てきた項目「再起動」をクリック
- 「Ctrl」「Alt」「Delete」キーを同時長押し
- 「↑」キーを押して「Enter」キーを押す
- 「↓」キーを2回押して「Enter」キーを1回だけ押す
別のユーザーでサインイン可能な場合|サインイン後再起動
Windowsで別のユーザーのアカウントを作成してあるならば、サインインしてそこから再起動をかけられる場合があります。 手順は以下の通りです。
- 「Ctrl」「Alt」「Delete」キーを同時長押し
- 表示されたメニューでユーザーを切り替えてサインイン
- サインイン後、画面が表紙されたら再起動を行う
再起動が終わったら、トラブルが起きているユーザーのアカウントでサインインし直してみて、正常に戻っているか確認してみましょう。
それでもまだ画面が黒くカーソルしか表示されない場合は、もう一度別のユーザーでサインインして、次はシャットダウンして、再度パソコンを起動させてみましょう。 電源を落としてから再起動しても改善しない場合は、他の方法を試してみてください。
タスクマネージャーが開ける場合|新しいタスクの実行
タスクマネージャーが開けるときは、新しいタスクを実行することで改善する可能性があります。 実行するための手順は以下の通りです。
- 「Ctrl」+「Shift」+「Esc」を同時長押し
- タスクマネージャーが開かれるので上のメニューにある「ファイル」を選択
- 項目にある「新しいタスクの実行」をクリック
- 「新しいタスクの作成」にて入力部分に「explorer.exe」と入れOKを押す
OKを押した後に、画面が正常に移るようになれば成功です。 この作業を行っても画面がまだ黒いままでカーソルしか表示されていない場合は、他の方法を利用してみましょう。
電源を切って放置
パソコンを使用している方の中には、パソコンを常に電源につないでおり、使わないときは待機モード・もしくはモニターやディスプレイのみ電源をオフにしているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その場合、パソコンの電源を完全に落とし、内部に溜まっている電気を放出することで改善がみられる場合があります。 パソコンに溜まった電気を放出するためには、パソコン以外のスキャナーやマウスといった周辺機器も全て取り外しましょう。
取り外す前にきちんと全ての電源を切っておくことを忘れてはいけません。 電源が入ったまま取り外してしまうと、予期せぬエラーの原因を引き起こしてしまう可能性があります。
全ての周辺機器を外し、パソコンの電源を落としたら5分程度放置しておきましょう。 しばらく放置した後、パソコンを再起動して様子を確認してください。
内部を掃除する
特に心当たりがないのに画面が黒く表示されてしまった場合には、パソコン本体の内部の汚れやホコリによって不具合を引き起こしている可能性を考えましょう。
パソコンは冷却のためのファンが回っていたり、パソコン自体が帯電することにより、どれだけ周りを綺麗にしていてもチリやホコリが溜まってしまうものです。
パソコン内部を清掃する際には、ピンセットややわらかいハケなどを使って基盤が傷つかないように十分気を付けましょう。
また静電気を発生させないように静電気防止の効果がある手袋をつけて行うと、より一層安全に作業ができます。 最後の仕上げや日々のメンテナンスとしてエアーダスターをかけるのも忘れないようにしましょう。
表面の掃除はできても内部の掃除をするのは壊してしまわないか不安な場合は、パソコンの修理などを専門に請け負う業者に依頼するのもひとつの方法です。
【上級編】NECパソコンが黒い画面になりカーソルだけ表示されるときの対処法
先述した簡単な対処法では解決できなかった場合、以下の方法を試すことで解決できることがあります。
回復ドライブを起動
「再起動しても改善しない」「放電・放熱しても変わらず画面が黒いまま」といった場合には回復ドライブを起動してみましょう。
なお、回復ドライブはトラブルが発生する前に作成してUSBメモリなどに保存しておく必要があるため、事前に作成してあることが大前提です。 回復ドライブを起動して行える作業は2つあります。
スタートアップ修復
スタートアップ修復は以下の手順で行うことができます。
- パソコンに作成した回復ドライブを接続し起動させる
- 「キーボードレイアウトの選択」→「Microsoft IME」をクリック
- 「オプションの選択」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」をクリック
- 「スタートアップ修復」をクリックして開始
更新プログラムをアンインストール
黒い画面でカーソルのみが表示される不具合が起きたタイミングが、Windowsの更新後だった場合は、更新プログラム自体をアンインストールすることで症状が改善する可能性があります。
なお、更新プログラムは「品質更新プログラム」と「機能更新プログラム」の2種類があり、アンインストールする場合は「品質更新プログラム」を先にアンインストールするようにしましょう。 アンインストールする手順は以下の通りです。
- パソコンに作成した回復ドライブを接続し起動させる
- 「キーボードレイアウトの選択」→「Microsoft IME」をクリック
- 「オプションの選択」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「更新プログラムのアンインストール」を選択
- 「最新の品質更新プログラムをアンインストール」→「Windows10」→「品質更新プログラムをアンインストールする」をクリックし実行
更新プログラムをアンインストールすることで不具合が改善された場合、次回Windows更新を行った際に再び不具合が起きる可能性があります。
その事態に備えてバックアップを取っておくなど、あらかじめ対策を打っておくことを忘れないようにしましょう。
セーフモードを起動
セーフモードではパソコンの必要最低限の機能のみを起動させることが可能です。 セーフモードが無事に起動できた場合は、画面が黒くなる不具合の原因がソフトウェアやウィルスソフトなどのアプリにあると言えます。 逆にセーフモードが起動できなかった場合は、WindowsOS自体に不具合が起きている可能性があると言えるでしょう。
グラフィックドライバーのリセット後に再インストール
グラフィックドライバーを再インストールすることで問題が解決できる可能性があります。 手順は以下の通りです。
- 電源のオンオフを2回行う
- その後、青い画面に切り替わるので表示されている「詳細オプション」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」の順に進む
- 「セーフモードを有効にする」をクリック
- 表示されたWindowsマークを右クリックして、上から数えて5番目にある「デバイスマネージャー」を選択
- 「ディスプレイアダプター」の「>」をクリックし、展開された「ディスプレイアダプター」を右クリックするとメニューが表示されるので「デバイスのアンインストール」を選択
- 「このデバイスのドライバー ソフトウェアを削除します」にチェックを入れて最後に「アンインストール」をクリック
アンインストール後、再起動をして様子を見ます。 改善されていれば原因はグラフィックドライバーにあったと判断することができます。
自動修復を起動
自動修復を起動し署名やマルウェア対策を無効にすることで、画面が黒くなってしまう不具合を改善することができる場合があります。
ドライバーの強制署名を無効にする
Windows10においてはドライバーを起動する際署名が求められます。 この機能を一旦無効にすることで状態を回復させることができる可能性があります。 手順は以下の通りです。
- 電源のオンオフを3回行い自動修復を起動させる
- 「詳細オプション」→「オプションの選択」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」と進む
- 再起動後、キーボードの「F7」か「7」を押す
起動時のマルウェア対策を無効にする
マルウェアとはウィルスが仕込まれていたり、使用したユーザーに何かしらの不利益をもたらすとされているソフトウェアのことを指します。 これらを予防すべく働いている機能が誤作動することで、画面が黒くなる不具合が起きている可能性があります。 この対策を一時的に無効にする手順は以下の通りです。
- 電源のオンオフを3回行い自動修復を起動させる
- 「自動修復」→「詳細オプション」→「オプションの選択」→「トラブルシューティング」の「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」と進む
- 再起動後、キーボードの「F8」か「8」を押す
危険!NECパソコンが黒い画面になりカーソルだけ表示されるときにしてはいけない対処法
急にイレギュラーなトラブルが起こるとつい慌ててしまいますが、そんな時こそ冷静に対処することが大切です。 ここでは画面が黒くなりカーソルだけ表示されてしまったときに取ってはいけない対処法について説明します。
強制終了させる
カーソルのみ表示される状態で画面が真っ黒になってしまうと、操作が何もできないと思ってしまいがちです。 ですがパソコンはキーボードを使えば操作できることがあるため、諦める必要はありません。
また画面上には見えなくても、システムが動いている可能性もあります。 アクセスランプが点滅しているのにも関わらず強制終了させてしまうと、内部のシステムがクラッシュしてデータが消失・破損し、さらなるアクシデントを生み出してしまうことが考えられます。
慌てて強制終了してしまわないよう、事前に起こりうるトラブルを想定しておくことが大切です。
対処法を試さずにすぐ初期化する
トラブルが起きた時に対処法を試すことなく初期化をするのはいささか早計といえます。 パソコンの初期化を行ってしまうと、全てのデータが消え出荷前の状態に戻ってしまうため、初期化はあくまで最終手段として取っておくことをおすすめします。
また「黒い画面にカーソルだけが表示されている」というトラブルは原因がある場合もありますが、ただパソコンの起動が遅いだけといったこともあります。
ですのですぐ初期化に踏み切るのではなく、まずは「なぜ画面が黒いのか、カーソルだけが表示されているのか」という問題の原因を探し出すところからスタートし、それに合った対処法を実行することから始めましょう。
自分でトラブルが解決できないときの対処法
「調べてみても原因が分からない」「対処法を見てもいまいちやり方が分からない」というときは第三者の力を借りるのも一つの方法です。
メーカーに問い合わせる
購入したパソコンのメーカーに問い合わせることで、問題をすぐに解決できる場合があります。 トラブルの原因によっては診断は難しいかもしれませんが、まずは該当するメーカーに問い合わせして解決の糸口を見つけ出すのもひとつの方法です。 メーカーによってはQ&Aなどを用意しているところもありますので、電話をする前に、スマートフォンやタブレットなど他の端末からアクセスしてサイトを確認してみるのも良いでしょう。
専門の修理業者に依頼
パソコンにアクシデントが起きてしまった際には、専門の修理業者に頼れば安心して問題を解決することができます。 分からないまま自分で対処して誤った方法を取ってしまえば、大切なデータを消失してしまう可能性もあるでしょう。
しかし専門業者に依頼することでそのリスクを回避することができます。 料金は発生してしまいますが、パソコンのデータを確実に守りたい状況の場合はおすすめの手段です。
トラブルが起きる前にしておきたい対策方法
「画面が黒くなってしまいカーソルしか表示されない」といったトラブルも含め、パソコンを使っている上で発生し得るアクシデントには、事前に対策を備えておくことが肝心です。
回復ドライブの作成
対策方法1つめは「回復ドライブの作成」です。 仮に初期化すらできない程にシステムがクラッシュしてしまっていたとしても、回復ドライブがあれば、初期化を試みることができます。
昨今のパソコンでは初期化のためのシステムがもともとハードディスク等に備わっていることがありますが、ハードディスクそのものが壊れてしまえば初期化はできなくなってしまう恐れがあります。
別媒体で回復ドライブを作成しておくことで、その際も初期化ができるので有効な対策方法と言えるでしょう。 なお回復ドライブの作成手順は以下の通りです。
- パソコンにUSBメモリースティックを繋げる
- Windowsマークの横にある虫メガネをクリックし、検索バーへ「回復ドライブ」と入力
- 「回復ドライブ」→「システム ファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェックし「次へ」をクリック→回復ドライブの作成を開始
- 全ての工程が終わったら「完了」ボタンが表示されるのでクリック
作成時間は1時間以上かかることもあるので、余裕をもって作成しましょう。
データのバックアップをこまめに取っておく
パソコンのトラブルはいつ起こるか予想ができません。 ですので日々こまめにバックアップを取っておくことが大切です。 バックアップを取っておく方法はUSBメモリースティックやSDメモリーカードを使用する方法以外にも、クラウドストレージを利用したり、外付けのハードディスクを使うなどの方法もあります。
これらの方法はデータの種類や用途によって使い分けると良いでしょう。
トラブルが起きたときは慌てず対処法を実行することが大切
画面が黒くなりカーソルしか表示されないといったトラブルを目の当たりにすると、つい慌ててしまいがちですが、対処方法を知っていれば落ち着いて対処することができます。
対処方法は、再起動やパソコンの掃除などといった簡単なものから、セーフモードを起動しグラフィックドライバーを再インストールするといった少し難しいものまであります。 自分にできる方法から試し、原因を探ってみてください。
もし自分で対処するのが難しければ、メーカーへ問い合わせたり、専門業者を頼るのも有効な手段です。 また、もしもの時に備えて回復ドライブを作成したり、大切なデータのバックアップを取っておくことも忘れないようにしましょう。
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