Surfaceを初期化するとどうなる?
Surfaceを初期化すると、購入時と同じ状態になります。Surfaceを購入してから行った設定や、入れたソフトはすべてなくなるということです。ただし、もともとパソコンにインストールされていたソフトウェアは再インストールされます。
データはもちろん後から入れたソフトウェアがすべて消えてしまうということなので、初期化には慎重になるべきと言えるでしょう。ただしもともとSurfaceをネットサーフィンなどにしか使っていなくて、後からデータやソフトウェアを何も入れていないような場合は初期化のデメリットは小さいと言えます。詳しくは後述します。
Surfaceの初期化が必要な場面
Surfaceの初期化には大きなデメリットが伴うということでしたが、どのようなシチュエーションで必要になるのでしょうか。必要ないなら初期化はしない方が良いです。データやソフトウェアが消えるのはもちろん、パソコンに負担がかかります。パソコン自体消耗品なので、ハードウェアに不要な負担はかけない方が良いでしょう。
そのため初期化はどうしてもの際の最終手段ですが、具体的には以下のようなシチュエーションで初期化が必要になります。
- Surfaceで売却する前
- Surfaceのソフトウェアが故障した場合
- Surfaceがウイルスに感染した場合
- Surfaceのログインパスワードを忘れてログインできない
具体的にどのような状況なのか解説していきます。
Surfaceを売却する
Surfaceを売却する場合、初期化は必須です。なぜなら、初期化していないパソコンには個人情報が入っているからです。名前や住所は入っていなくても、個人を特定できるデータが入っていたり、オンラインのアカウントに自動ログインされてしまう可能性もあるでしょう。
最近はパソコンとオンラインのサービスを連動している場合が多く、たとえばユーザーIDやパスワードを省略してログインできるように設定しているようなことは多いはずです。パソコン本体にデータが入っていなくてもオンラインサービスにログインできてしまう状態はNGです。
初期化すればオンラインサービスへのログイン情報もすべてリセットされるので安心でしょう。
ソフトの不具合やウイルスの影響を受けている
ウイルスの影響を受けていたり、パソコン内のソフトウェアに不具合が起こっている場合、初期化が必要なこともあります。ただし初期化にはデメリットもあるので、少し不具合があるからといってすぐに初期化するのが正解というわけではありません。
どの程度の状況で初期化が必要なのかはその人の修復能力などにもよりますが、以下のような状況だと初期化が必要な可能性が高いでしょう。
- 動作が急に重くなった
- 頻繁にクラッシュが起きる
- 見覚えのないアプリ、ファイルがインストールされている
- 画面に大量のメッセージや通知が表示される
- Webブラウザが勝手に表示される
ソフトウェアの不具合に関しては初期化しなくても対処しやすいのですが、上記のような症状はウイルスの影響を受けている可能性が高いです。そしてその影響も大きいと言えるでしょう。このままパソコンを使い続けると、使いにくいのはもちろん個人情報を盗まれるようなことも考えられます。
少なくとも、このようなパソコンでクレジットカードや銀行の情報を入力するのはあまりにも危険です。仕事用はもちろん、プライベート使用としても怖いパソコンと言えます。上記のような状況になってしまったら、初期化してしまうのが最善策と考えられます。
ログインパスワードを忘れてログインできない
ログインパスワードを忘れた場合、Surfaceにログインできなくなります。初期化するとログインパスワードもリセットされるので、ログインパスワードを忘れてしまった場合は初期化が有効です。
Surfaceの初期化前にやるべきこと
Surfaceを初期化する場合、事前にやっておくべきことがあります。すべての場合に当てはまるわけではないのですが、内容を確認し、必要な場合は実施してください。具体的には、以下の事前準備です。
- バックアップを取る
- 外付けのデータを外す
- Office製品の再インストール用プロダクトキーを確認する
Surfaceの初期化前には、上記のような事前準備が必要になる場合があります。それぞれご紹介していきます。
バックアップを取る
Surfaceの初期化前に、可能であればバックアップを取った方が良いです。バックアップの取り方は複数あり、パソコン内のデータをほぼ丸ごとコピーする方法もあれば、必要なデータのみのバックアップを取る方法もあります。
どこまでのバックアップを取るかは、パソコンの状態や必要なデータによるでしょう。必要なデータのみバックアップを取れば良いのであれば、その方が手軽です。また丸ごとバックアップを取りたくても、パソコンが機能していなくてうまくバックアップを取れない、時間がかかりすぎるといったこともあります。
パソコンからの操作でバックアップを取るのが一般的ですが、パソコンが動かない場合は外部からバックアップを取ることも可能です。ただしその場合専用の機器が必要で、機器を購入するのに費用がかかります。
パソコンを動かせなくて外部からバックアップを取るような状況はそうそうないので、機器を購入するのはコストパフォーマンスが悪いでしょう。そのため、動かないパソコンからバックアップを取りたい場合は業者に依頼することをおすすめします。
このような状況に陥っている方は、ファストPCリペアにご相談ください。
外付けのデータ媒体を外す
パソコン本体に外付けのデータ媒体を取り付けている場合、初期化前に取り外した方が良いです。パソコンにこれらの媒体が付けられていると、不要に読み込んでしまったり、結果的に外付け媒体のデータがパソコン内に入ることがあります。
初期化段階で外付けのデータ媒体が必要なことはないかと思うので、取り外してください。ちなみに、バックアップを取るときと、復元するときに外付けのデータ媒体を使用するのはまったく問題ありません。
バックアップ → 初期化 → 復元 という流れで作業を進め、外付けのデータ媒体を利用する場合、初期化のタイミングでは外付けのデータ媒体をいったん外しておいた方が良いです。
Office製品の再インストール用プロダクトキーを確認する
パソコンを初期化すると、Office製品はアンインストールされてしまいます。そのため必要であれば再インストールすることになります。もともとOffice製品がパソコンに入っていて、再インストールにプロダクトキーが不要なパソコンもあるのですが、Surfaceの場合はプロダクトキーが必要になります。
なぜなら、Surfaceでは最初にOffice製品をインストールする際にもプロダクトキーを使っているからです。プロダクトキーが記載された紙媒体などが手元にあればそれで良いのですが、手元に紙媒体がない、プロダクトキーがわからないという場合もあるでしょう。
その場合、以下の手順でOfficeのプロダクトキーを確認できます。
- Microsoft社のページにアクセス
- ログイン情報を入力してサインイン
- 「サービスとスプリクション」をクリック
- 「プロダクトキー」欄の「プロダクトキーの表示」をクリック
- 「プロダクトキー」の欄に表示されたプロダクトキーを確認
ログイン情報があれば手順としてはスムーズで簡単なのですが、ログイン情報を忘れている可能性もあるでしょう。その場合は、パスワードを再発行することになります。
Surfaceを初期化するデメリット
Surfaceを初期化するデメリットとして、データ、ソフトが消えること、パソコンに負担がかかることなどが挙げられます。
Surface内のデータが消える
Surfaceを初期化する大きなデメリットは、すべてのデータがリセットされることです。OSが再インストールされるので、OSのうえに自分で入れていたものは軒並み消えてしまいます。重要なデータ、購入したデータ、すべてが消えるので、残したい場合は外付けのハードウェアやクラウドサービスにバックアップを取っておきます。
入れていたソフトが消える
初期化をすると、データと一緒にソフトも消えます。たとえば自分で後から入れたOffice製品、動画編集、画像編集などのソフト、オンラインゲームをプレイするためのソフト、などもすべて消えてしまいます。消えるのはデータだけだと思ってソフトを残したまま初期化してしまうと大変です。
データ同様に、ソフトも消したくない場合はバックアップを取っておく必要があります。ただし、ソフトはデータのように丸ごと移動できない場合が多いです。そのため、ソフトそのものではなくインストーラなどを移行させておいて、初期化後に再インストールするという手段もあります。
パソコンの状態がよくて丸ごとバックアップを取る場合、このような作業は必要ありません。
パソコンに負担がかかる
初期化の大きなデメリットはデータなどが消えるということなのですが、パソコンに負担がかかるということもあります。
たとえばSurfaceに何もデータを入れていなければ、簡単なリセットとして初期化をすれば良いという考えにもなるかもしれません。初期化すれば使用履歴などもなくなるので、定期的に初期化してパソコンを新品に近い状態で使い続けるということです。
しかし、このような使い方はパソコンに負担がかかります。パソコンの寿命を縮めることにもつながるでしょう。初期化は必要最低限にとどめ、仮に初期化しても問題ない状態であって不用意な初期化は避けるべきです。
Surfaceの初期化方法
Surfaceの初期化方法は複数あります。パソコンを通常時の起動をさせた状態からの初期化、ログインせずに初期化、外付けからの初期化です。それぞれの方法を解説していきます。
通常の状態から初期化
まずは通常の起動状態から初期化を行う方法です。
①バックアップをとる
上でもご説明してきましたが、初期化の第一段階としてバックアップが必要になります。必要なデータやソフトが何もない場合はバックアップは不要なのですが、多くの人はバックアップが必要になるでしょう。そのため、必要なデータのみ、もしくは丸ごとバックアップを作成します。
ちなみに、バックアップはWindowsの機能から簡単にできます。Windows10で丸ごとのバックアップを取る方法は以下です。
- コントロールパネルを表示します
- [バックアップと復元 (Windows 7)]をクリックします
- [バックアップの設定]をクリックします
- 「バックアップを開始しています」というメッセージが表示されたら、しばらく待ちます
- 「バックアップを保存する場所の選択」が表示されます。保存先を選択して [次へ]をクリックします
- バックアップ対象は「自分で選択する」を選び、[次へ]をクリックします
- バックアップが必要な項目のみチェック ボックスをオンにしてください
- 「バックアップ設定の確認」が表示されます
- 設定に問題ないことを確認し、[設定を保存してバックアップを実行] をクリックします
- 「バックアップが進行中です…」というメッセージが表示されるため、しばらく待ちます
- 「バックアップが進行中です…」の表示が消え、「最新のバックアップ」の表示がされていればバックアップは完了です
以上で丸ごとバックアップは完了です。次に、特定のデータだけをバックアップする方法です。
- 画面の右端から内側へスワイプし、[検索] をタップします。(マウスを使っている場合は、画面の右下隅をポイントし、マウス ポインターを上へ移動して、[検索] をクリックします)
- 検索ボックスに「ファイル履歴の設定」と入力し、[ファイル履歴の設定] を選びます
- [ドライブを選ぶ] を選び、必要なネットワーク ドライブまたは外部ドライブを選びます
- [ファイル履歴] を有効にします。
以上で対象データのみのバックアップができます。ただしこのようにWindowsの機能を使った方法ではなく、必要なデータを他のハードウェアやドライブにコピーするやり方でも問題ありません。Windowsの機能を使えば定期的にバックアップを取ってくれますが、たとえば外付けのハードウェアにバックアップを取りたい場合常にパソコンと外付けハードウェアを接続しておく必要があります。
オンラインストレージなどにバックアップを取る場合は別途契約が必要になるかもしれません。そのため、
自分で定期的にデータをコピーしても良いということです。
②「このPCを初期状態に戻す」メニューを実行する
いよいよパソコンの初期化作業ですが、初期化は非常に簡単です。具体的には以下の手順です。
スタート→設定→更新とセキュリティ→回復→このPCを初期状態に戻す→開始する
このようにクリックして遷移していけば初期化が始まります。ここでオプションの選択が可能で、「個人用ファイルを保持する」と「すべて削除する」の二択です。個人用ファイルを保持するを選択した場合、個人用ファイルと初期から付属していたアプリは保存されますが、変更した設定や自分で任意に追加したアプリなどは消去されます。
すべて削除するを選んだ場合、初期付属していたアプリを含めて再インストールされ、ユーザーが追加したアプリなどは消えます。つまり、最終的に残るアプリは同じということです。そのため、どうしてもアプリの設定が初期化されるのは困るなどの事情がない限り、すべて削除することをおすすめします。
ログインせずに初期化
ログインせずに初期化するには、まずキーボードにあるWindowsロゴキーを押しながらLキーを押してロック画面に移動します。次にShiftキーを押しながら画面右下にある「電源」から再起動を選択します。Surfaceが再起動し始めて「オプションを選択してください」という画面が表示されます。
「トラブルシューティング」→「このPCを初期状態に戻す」と選択すると初期化されます。ここでもオプション選択が表示されますが、考え方は同じです。アプリも含めて初期化する場合は「すべて削除する」が良いでしょう。
パソコンの不具合の原因がアプリにあったり、ウイルスがアプリに影響している可能性などもあるからです。
回復ドライブから初期化
Windowsには回復ドライブというものがあり、バックアップを取っている場合そこから初期化が可能です。ただし回復ドライブを作成していないとできない方法なので、あくまでも補足的にご紹介しています。回復ドライブからの初期化手順は以下です。
- パソコンに回復ドライブ(USBメモリ)を接続した状態で、起動または再起動します
- 「スタート」をクリックし、表示されたメニューから「設定」をクリックします
- 「更新とセキュリティ」をクリックします
- 画面左側から「回復」をクリックし、「PCの起動をカスタマイズする」欄から「今すぐ再起動」をクリックします
- 「デバイスの使用」をクリックします
- 回復ドライブ(USBメモリ)をクリックします
- 「Microsoft IME」をクリックします
- 「ドライブから回復する」をクリックします
- 「ファイルの削除のみ行う」または「ドライブを完全にクリーンアップする」をクリックします
(初期化後もパソコンを使用する場合は「ファイルの削除のみ行う」、パソコンを廃棄したり譲渡したりする場合は「ドライブを完全にクリーンアップする」) - 「準備が完了しました。…」と表示されたら、「回復」をクリックします
- 「A configuration change was…」というメッセージが表示された場合、「Press (キー名称)to Clear the TPM」に表示されたキーを押します
- 「Windowsをインストールしています…」と表示されるので、画面が切り替わるまで待ちます
以上の流れで回復ドライブからの初期化が完了します。
Surfaceの初期化がうまくいかない場合は
今回ご紹介したような方法を試してもなんらかのトラブルが解消されない場合、ファストPCリペアにご相談ください。ファストPCリペアは、メーカー問わずすべてのパソコントラブルに対応しています。最短で即日の駆けつけ・修理対応が可能です。作業前にお見積りをご提示するので、不当な料金を請求することがありません。