パソコンが遅いときの原因として考えられること
パソコンが遅いときの原因としては、大きく「ソフトウェア」と「ハードウェア」の2つに分類されます。 この記事では【ソフトウェア編】と【ハードウェア編】に分けて確認項目と解決策を見ていくので、まずは簡単に違いを見ていきましょう。
ちなみに、買ったばかりなのに最初から動作が遅いという場合は原因がかなり絞られます。 スペック不足である可能性が高いので、以下の見出しで紹介している内容をチェックしてみましょう。
- 【ソフトウェア編】省電力モードを解除した方が動作は速くなる
- 【ソフトウェア編】視覚効果を無効にすることで即効性が期待できる
- 【ハードウェア編】メモリ・CPUの使用率をタスクマネージャーでチェックしてみよう
- 【ハードウェア編】メモリの交換・増設は初心者でも比較的簡単
上記のチェック項目で解決しなければ、初期不良が疑われますのでメーカーへの連絡を検討しましょう。
ソフトウェアの問題
入れているソフトウェアの動作状態、あるいはソフトウェアの設定によってパソコンの動作が遅くなることがあります。
- パソコンの起動は速いが、使っているうちにどんどん遅くなってくる
- 特定の作業をするときだけ毎回動きが遅くなる
- 最近新しいソフトウェア(アプリ)をインストールした
こういった症状がある場合は、動きが遅くなり始めた時期から怪しいソフトウェアを特定し、設定を確認したり一度アンインストールしたりして、改善するかチェックすることが基本的な対策となります。
ハードウェアの問題
ハードウェアに問題が発生していることにより動作に影響が出ることもあります。 パーツの故障・劣化のほか、スペックが不足している場合もこの記事では問題として扱います。
- どんなときも常に動作が遅い
- パソコンから出る音が大きくなった、異音がするようになった
- 使い始めてから5年以上経っている
パソコンのパーツにはどうしても寿命があるので、ハードウェアの問題は防ぎきれない部分もあります。 原因箇所が特定できた場合は、パーツ交換で対応することが可能です。
【ソフトウェア編】富士通のパソコンが遅いときの確認項目・解決策
まずは、ソフトウェアに的を絞った確認項目をお届けします ハードウェアの確認ポイントよりも簡単にチェックできるため、原因にあたりがつかない場合は先にこちらから試すことをおすすめします。
特定の作業だけ遅い場合は、使っているソフトウェアを疑いましょう
「特定の作業をしたときだけ必ず遅くなる」という状況であれば、真っ先に起動しているソフトウェアを疑いましょう。 そのソフトウェアの設定で動作改善に繋がるような項目がないかどうか、一度確認してみてください。
ただし、他のソフトも一緒にたくさん立ち上がっている場合や、同じ作業をしても遅くなるときとならないときがある、という場合はパソコンのスペックが不足している(ハードウェアの問題である)可能性も残ります。
確実に原因を特定するには、そのソフトウェア単体で起動しても遅くなるかどうか、きっちりチェックしたいところです。
パソコンの起動が遅い場合は、スタートアップをチェック
パソコン起動時の立ち上がりが特に遅いと感じている場合は、スタートアップに登録されているソフトウェアをチェックしましょう。 スタートアップとは、パソコンの立ち上がりに合わせて自動的にソフトウェアを起動させる機能のことで、インストールと同時にスタートアップへ登録されるソフトウェアもあります。
- 画面左下の「スタート」ボタンをクリック
- 上に出てくるメニューから「設定」をクリック
- 新たに開いたウィンドウで「アプリ」をクリック
- 「スタートアップ」をクリック
スタートアップに登録可能なソフトウェアの一覧が出てきて、オン/オフを切り替えることができます。 スタートアップがオンになっているということは、基本的にパソコンの起動中もずっと動いているということです。 使っていないソフトウェアがあればオフにしておきましょう。
省電力モードを解除した方が動作は速くなる
電気代の節約などを目的にした省電力モードですが、ONにすることで少なからず動作が遅くなります。 まず、富士通のノートパソコンには「ECO Sleep」という独自の省電力機能があるので、そちらの紹介です。 今回は2021年発売のモデルを例に、画面から操作するやり方を記載します。 機種によっても若干操作方法が異なり、本体のボタンで切り替えられるモデルもあるため、詳細はマニュアル等をご覧ください。
- 画面左下の「スタート」ボタンをクリック
- 上に出てくるメニューから「設定」をクリック
- 新たに開いたウィンドウで「Extras」をクリック
- 「バッテリーユーティリティ」をクリック
- 「ECO Sleep」をクリックし、変更をクリック
設定が「低待機モード」になっていた場合は、「通常モード」へ切り替えることでパフォーマンスが上がります。 続けて、Windowsの標準機能にある電源プランの確認方法も紹介します。
- 画面左下の「スタート」ボタンを右クリック
- 「電源オプション」をクリック
- 「電源とスリープ」画面にある「電源の追加設定」をクリック
- プランの変更、または詳細な電源設定の変更をおこなう
これらの設定を変更することで動作改善に繋がる可能性がありますが、消費電力が上がったりファンの音がうるさくなったりするデメリットもあります。 効果が無いと感じたら、設定は元に戻すことをおすすめします。
視覚効果をオフにすることで即効性が期待できる
こちらは劇的な効果はありませんが、確実にパソコンの負荷を下げて即効性が期待できます。 「視覚効果」とはWindowsに最初から搭載されているアニメーションなどの機能のことです。 オフにすることでビジュアル面の演出がカットされ、動作の改善に繋がります。
- 画面左下の「スタート」ボタンをクリック
- 上に出てくるメニューから「設定」をクリック
- 新たに開いたウィンドウで「システム」をクリック
- 左のメニューから「詳細情報」をクリック
- 関連設定として表示されている「システムの詳細設定」をクリック
- 「システムのプロパティ」画面の詳細設定タブで、パフォーマンスの項目にある「設定」ボタンをクリック
- 「パフォーマンスオプション」画面の資格効果タブで「パフォーマンスを優先する」を選択しOKボタンをクリック
画面の見た目が変わるので、最初は違和感があるかもしれません。 項目ごとの個別設定もできるので、必要な視覚効果はオンにしておきましょう。
セキュリティソフトが悪さをしている可能性も
ウイルスからパソコンを守るセキュリティソフトですが、ファイルのスキャンをかけているタイミングでパソコンに負荷をかけていることもあります。 毎日同じ時間、毎週同じ曜日に遅くなるといった場合は、ファイルスキャンのスケジュール設定を見直した方が良いでしょう。
また、良くあるパターンとしてWindowsにデフォルトでついている「Microsoft Defender」と、別の有料セキュリティソフトが競合を起こしているケースがあります。
2つのソフトが互いに同じファイルをチェックしにいくと悪影響を与えるため、セキュリティソフトは2つ同時に使わないのが基本的な考え方です。 有料ソフトの使い方を確認したうえで、そちらを使うのであればMicrosoft Defenderの機能はオフにしておきましょう。
念のためウイルスに感染していないかも要チェック
ウイルスに感染したことで動作が遅くなっている可能性もゼロではありません。 セキュリティソフトが正常に動作しているか、過去のスキャン履歴などを確認しておきましょう。
また、本当にウイルスに感染している場合は、見覚えのないソフトウェアがインストールされている、今まで使っていたファイルが突然開けなくなる、Webページが勝手に開くといった症状が出ることもあります。
パソコンの動作が遅いだけではウイルスの可能性は低いですが、上記のような症状が見られている場合は注意してください。
【ハードウェア編】富士通のパソコンが遅いときの確認項目・解決策
続いてはハードウェアに的を絞った確認項目を紹介していきます。 慣れていない人には少し難しい内容も含んでいますので、無理をしない範囲で対応しましょう。
何をやっても動作が遅い場合は、ハードウェアが原因である可能性も
ソフトウェアが原因である場合は、関連する作業をしたタイミングで動作が遅くなることが多いです。 対して、ハードウェアに原因がある場合は、作業の内容に関わらず動作が遅くなることがほとんどです。
また、「ファンの音が大きくなった」「今までに聞いたことがない音がしている」という症状が別途発生している場合は、ハードウェアの故障・劣化が疑われます。 絶対ではありませんが、一つの判断材料として参考にしてみてください。
ハードディスク(HDD)の空き容量は定期的にチェック
何年も同じパソコンを使っていてファイルの整理・削除をほとんどしていないという方は、一度ハードディスクの容量を確認してみましょう。 フォルダを開いて、左側のメニューから「PC」をクリックすれば空き容量の確認ができます。
もし、ハードディスクを常に容量ギリギリで使っている場合、Windowsの一時ファイルを削除する処理が自動で走ることもあり、その影響で動作が遅くなってしまいます。 ハードディスクはできれば容量の80%以内、多くても90%は超えないように使用することをおすすめします。
ディスククリーンアップ・デフラグをおこなうと効果が出ることも
ハードディスクに関する処理としては、「ディスククリーンアップ」や「デフラグ」をおこなうことも効果的です。 まずディスククリーンアップは、ハードディスクから不要なゴミデータ・一時ファイルなどを削除する機能です。
- エクスプローラー(フォルダ)を開き、「PC」をクリック
- クリーンアップしたいドライブ(通常であれば「(C:)」と表示されているところ)を選択
- エクスプローラー上部のメニューで「ドライブツール」または「管理」を選択し「クリーンアップ」をクリック
- 削除したいファイルをチェックで選び(分からない場合はデフォルト推奨)、クリーンアップを実行
次にデフラグは、ハードディスク内に散らばったデータをできる限り一箇所にかき集めて、読み込みを速くするための機能です。
デフォルトの設定では定期的に動作するようになっていますが、前回の履歴を確認して全くおこなわれていないようであれば、スケジュールを登録するか手動での実施をしておきましょう。
- エクスプローラー(フォルダ)を開き「PC」をクリック
- 使っているドライブ(通常であれば「(C:)」と表示されているところ)を選択
- エクスプローラー上部のメニューで「ドライブツール」または「管理」を選択し「最適化」をクリック
- 「前回の分析または最適化」の項目に書いてある日付・時間を確認する
履歴を確認した画面から、スケジュール登録や手動での実施をすることもできます。
メモリ・CPUの使用率をタスクマネージャーでチェックしてみよう
メモリとCPUは、共にパソコンの動作速度に関わる重要パーツです。 100%に近い使用率で使っていると動作が遅くなるので、その使用率を確認してみましょう。
- 画面左下の「スタート」ボタンを右クリック
- 「タスクマネージャー」をクリック
パフォーマンスタブで確認するのが一番分かりやすいです。 目安としては、80%を超えていたら負荷がかなりかかっている状態、90%を超えていたら対策をした方がいいレベルと言えます。
ソフトウェアを同時に起動しすぎないようにして、80%を超えないように使うのがおすすめです。 必要最低限しか使っていないのに使用率が下がらない場合はスペック不足、もしくはハード的に問題が発生している可能性もあるため、パーツ交換を検討した方が良いでしょう。
メモリの交換・増設は初心者でも比較的簡単
パーツ交換をおこなったことが無いという方も多いと思いますが、メモリについては道具を使わなくても交換・増設が簡単にできる機種もあります。 メモリの使用率が常に高くスペック不足が疑われる場合は、性能の高い商品に付け替える、もしくは新たなスロットに増設することで動作の改善が期待できます。
ただ、中にはネジを外して分解しないといけない機種や、仕様上スペックを上げられない機種もあります。 また、メモリにはパソコン本体との相性もあるため、値段や性能だけで商品を選ぶことは厳禁です。
機種ごとの増設方法や、対応しているメモリの種類は富士通のマニュアル等に記載されているので、まずは一度確認してみましょう。 パソコンに合ったメモリさえ手に入れば、交換・増設の作業自体は数分で終わるはずです。
パソコン内部を掃除することで動作が改善することも
意外と見落としがちなのは、パソコン内部の掃除です。 長年使っているパソコンの内部にはホコリが溜まっていることが多いですが、このホコリが排気口を塞ぐことでファンの冷却効果が弱まり、CPUなどがオーバーヒートした結果パソコンの動作が遅くなるというケースがよくあります。
ホコリを取って風通しが良くなれば、ファンの音が静かになるといった効果も期待できるので、最低限外から見えている部分はキレイにしておきましょう。
作業に慣れている方なら、パソコンの中を覗いてファンの掃除をしておくと、さらに効果が期待できます。 エアダスターなどの道具を使えば、完全に分解せずともある程度ホコリが取り除けるでしょう。
インターネットが遅い場合の原因は全く別であることが多い
「インターネットに繋いでサイトを見るときや動画を再生するときに遅くなる」という症状の場合は、残念ながら通信環境に原因があると考えられます。
この記事では、ソフトウェアとハードウェアに原因を分けてパソコンが遅いときの対処法をお伝えしてきましたが、通信環境に原因がある場合は、その方法ではほとんど効果は得られないでしょう。
パソコンを買い替えることも有効な手段とは言えないため、回線の種類(無線or有線、光回線or CATVなど)に合わせた対策を検討しましょう。 どうしても解決できない場合は、外的要因に左右されない有線での接続を試すのが確実です。
富士通パソコンのメーカーアップデートも有効
富士通製のパソコンでは、メーカー公式のソフトウェアアップデートもおこなわれています。 アップデートを適用させることで驚くほど動作が速くなることもあるので、定期的にチェックしておきましょう。
- パソコン右下のアイコン(タスクバー)から上向きの矢印をクリック
- 隠れているアイコンが表示されるので、「富士通のアップデートナビ」アイコンをクリックして「富士通へ最新情報を確認」をクリック
- 「ダウンロードページを開く」をクリックすると適用できるプログラムが表示される
- 適用させたいアップデートファイルの名称を選び、個別にダウンロードする
ちなみに、公式サイトのQ&Aでは「更新プログラムはすべて更新して構いません。」と書かれています。 何を入れれば良いか分からないという場合でも、ハードディスクの容量に余裕があるのであれば、一通りアップデートをおこなっても問題ありません。
ただし、アップデートファイルの数はそれなりにあるので、狙いを絞るのであれば「ドライバー(driver)」と書かれたファイルを優先的に処理しましょう。
それでも改善しない場合はハードウェアの故障・劣化が疑われます
この記事に書かれていることを全てチェックしても動作が改善しない場合は、ハードウェアが故障、もしくは劣化して寿命を迎えている可能性が高いです。 故障が疑われる場合にはメーカー・業者への相談をおこない、長年使っているパソコンであれば買い替えも検討しましょう。
このまま使い続ける場合、症状が悪化してパソコンが起動しなくなる可能性もありますので、早めにデータのバックアップだけは取っておくことをおすすめします。
確実に直したい場合は「ファストPCリペア」にお任せください
故障が疑われる場合や、確実に動作を改善したいという場合は、ファストPCリペアにご相談ください。 ファストPCリペアには「パソコン整備士」の資格を持ったプロが多数在籍しており、今回扱った富士通製のパソコンはもちろん、すべてのメーカーのパソコン修理を年中無休・全国対応でおこなっています。
お電話の際は、パソコンに詳しくない方にも簡単な言葉でご説明し、難しい専門用語は使用いたしませんので、故障かどうか分からないという場合も、まずは気軽にご相談ください。 作業前には必ずお見積りを提示し、金額にご了承いただけてから作業開始をいたします。
富士通のパソコンが遅い場合の修理事例
ファストPCリペアでは日々、様々なパソコンにまつわるお困りごとのご相談を頂いております。
その中の一部にはなりますが、富士通のパソコンが遅くて困っているという方からの修理事例をご紹介します。
修理事例1
パソコンの動作が遅くお困りのお客様よりご相談頂いた際の修理事例です。
お客様にトラブル発生時の状態を伺い、詳しく診断した結果、Windowsの立ち上がりが非常に遅く、システム不良を起こしていることが原因だと判明しました。
そこで、リカバリを行い正常に動作することを確認しました。
またMicrosoft Office、メール、プリンター、ウイルス対策ソフトのインストールと設定をして作業を完了としました。
修理にかかった時間や料金等、詳細はこちらのページをご確認ください。
修理事例:神奈川県横浜市港南区 デスクトップパソコンの動作が遅い/富士通 Windows 8.1/8
修理事例2
こちらの事例では、不要なファイルが溜まっていたことが原因でパソコンの動作が遅くなっている可能性が高いと判断しました。
そこで、システムクリーンアップを行い、不要なファイルの削除を実施しました。
起動後、遅い動作が解消されていること、そして問題なく動作することを確認して作業完了としました。
修理事例の詳細はこちらのページをご確認ください。
修理事例:兵庫県神戸市中央区 ノートパソコンの動作が遅い/富士通 Windows 10
修理事例3
こちらの事例ではHDDの不良が見つかり、またメモリー不足により使用率が常時80%を超えている状態になっていることが原因でパソコンの動作が遅くなっていることが判明しました。
そこで、新しいSSDを販売し、古いHDDと交換、その後メモリーを販売・増設を実施しました。
その差異、データや設定等はそのままコピーしております。
作業後、問題なく動作することを確認し、作業完了としております。
修理事例の詳細は以下のページをご確認ください。
修理事例:神奈川県藤沢市 デスクトップパソコンの動作が遅い/富士通 Windows 10
富士通に限らず、パソコンの動作が遅いというご相談は非常に多く、その分修理事例も豊富にございます。
ファストPCリペアでは「パソコン整備士」の資格を取得したプロが丁寧に修理を行いますので、もしも同じような症状・トラブルでお困りの際はいつでもお気軽にご相談ください。